ある日森の中

花咲く森の道でくまさんに出会った

くまの手

大きくてあったかくて優しい

くまさんの手

いっぱいなでなでしてもらって

いっぱいぎゅってしてもらって

あんずの身も心も全部

包み込んでくれました



繋いだ手と手から

文字やスクリーンや声からだけじゃない

今まさに目の前に

存在してる

くまさんの生命そのものを

いっぱいいっぱい

感じて

涙が溢れ

止まらなくなりました



くまさんの温もり

一生忘れないように

ずっと

ずーっと

ずーーーっと

手を握っていたら



「もう、あんずったら

ホントに僕のこと好きなんだね。」


「くまの手

持って帰っていいよ。」



ってキツくキツく

息が止まるほど抱きしめて


気が遠くなるほど

長く深く甘いキスをしてくれました




あの時

そのまま

くまさんの腕の中で

あんずの生涯を終え

コグマに生まれ変われていたら


今も

くまの世界で

一緒に過ごせてたのでしょうか…。